今回は、弊社にも相談の多い【病院やクリニック、歯科医院等でのホームページ制作に関わるリース契約でのトラブル】を考えてみたいと思います。こちらは、これから病院のホームページを新しく制作または、制作会社との更新時期が迫り、リニューアルをご検討されている先生は必見です。
5年などの長期契約(リース契約)で、ホームページ制作をおこなう先生がいらっしゃいます。リース契約は、イニシャルコスト(初期制作費)抑えられるメリットがあるため、まとまった経費の出費を避けたい場合に使われる契約方法です。
これはホームページだけではなく、高額な医療機器を病院で導入する際にも使われる契約ですから聞き覚えがあるかと思います。
医療機器の場合、医療機器メーカーのメンテナンス不足や破綻による契約内容の反故といったトラブル以外にはあまり目立ったトラブルは聞きませんが、ホームページ制作の場合、非常に多くのトラブルが発生しております。
もちろん、真面目にリース契約を基にしたビジネスをされているホームページ制作会社もありますが、非常に少ないのが現状です。
では、ここからはホームページ制作のリース契約で不満になってしまう点やそれに関わるトラブルになる事柄を説明していきます。
ホームページのリース契約とは?
検索エンジンで、『ホームページ リース契約』と検索すると【詐欺】や【悪徳】、【被害】といった物凄いネガティブな情報がページ内を席巻しており、【リース契約は安全】などといったポジティブ情報はほぼ皆無といっても良い状態です。
上記でも触れましたが、医療機器でのリース契約と似ている部分があると思いますが、【医療機器 リース契約】で検索して出てくるページ内容とは大違いです。
何故ここまでホームページのリース契約が責められているのか、まずは一般的なホームページのリース契約内容の確認をしていきましょう。
実は高くなりがち
ホームページの制作に掛かる費用がピンからキリまであるので、一概にはどこから安い高いといったことは伝えにくいですが、弊社の場合とリース会社の比較をしてみます。
※費用には全て、別途消費税がかかります。
※1 ホームページ制作ページ数は、10ページとしております。
※2 基本制作費+追加3ページ+スマートフォン対応+スライド追加+内部SEO対策+12ヶ月分の月額費用の換算となります。
※3 基本制作+12ヶ月分月額費用の換算となります。
弊社の場合は、初期制作費が約30万円で月額1万円の管理費といったごく普通の費用帯かと思います。上記比較表の他社Aの場合、通常のホームページ制作やリース契約どちらでもこのような形式がありますが、リース契約の場合は、契約期間が5年となることが多いです。
他社Bは完全にリース契約でよくみられる内容で、初期制作費は無料ですが、月額管理費用(リース契約ですとリース料とも言います)を1年間支払った時点で弊社や他社Aよりも大きく上回っており、リース契約で最も多い契約期間5年間となりますと、その支払総額の差は歴然です。
中途解約がNG
リース契約は、ホームページ制作会社との契約というより、リース会社(クレジットや信販会社)と先生(法人または個人事業主)との間での契約になります。
その契約内容では、【契約期間中の契約解除は禁止】、【契約解除を申し入れる場合、残存期間の全額支払い】が必ずと言っていいほど条件になっていて、契約時には引き落としによるリースもしくはクレジット払いになることが多いです。
この契約の場合、先生から契約解除を申し出た場合、ほぼ100%近い確率で解約はできず、解約する場合は、リースの残債の支払いが必要になります。なので5年の契約期間だとしたら、5年間は解約できません。
では、ホームページ制作会社に問題があった場合の契約解除はどうなるのか?
支払い続行
上記でホームページ制作会社に問題があった場合として例えば、
- ホームページ制作会社が事業撤退
- ホームページ制作会社が倒産
といった2点が挙げられます。
残念ですが、このようにホームページ制作会社が事業撤退しようが、ホームページ制作会社が倒産しようが、先生のリース契約の支払いは続行します。
『そんなバカげたことある?』という声が聞こえてきそうですが、リース契約はあくまでもリース会社(クレジットや信販会社)との契約なので、ホームページ制作会社は関係ないのです。
上記のホームページ制作会社の事業撤退や倒産が、リース契約(期間5年)をして1年目で起こってしまっても、残り4年分も支払い続けなければなりません。この時にトラブルになるのが、支払いのこともそうですが、それ以上に実需の
- ホームページの修正や更新が出来ない
- ホームページが閉鎖されてしまっているのにリース料を払い続ける
- 事業を引き継いだ制作会社から別途管理費用などの追い金を求められる
- 取得したドメイン(URL)が使えない
- ETC…
といった形で、集患&増患を求めて構築したホームページが、まともに使えなくなる可能性があり、またそんな状況なのにも関わらずリース料を支払いける必要があります。
チャンスを潰す
WEB業界は、日進月歩のようにドンドンと新しい技術やそのに対応したマーケティング技法が生まれてきます。生まれてくるということはそれに対応しなければ、時代に置いて行かれるということを意味します。
モバイルの場合、5年前にスマホは存在しておりましたが、スマホ用のページはまだ存在せず、ガラケーの簡易的なページが主流でした。スマホでもガラケーのページを見る時代でした。
しかし、今はどうでしょうか?スマホ用のページは当たり前のように存在し、スマホページがないと見向きもされなず、Googleからもマイナス評価をもらう時代となりました。またこれはホームページ制作に限ったことではなく、WEB集客に必要なSEO対策、MEO対策、リスティング広告運用などといった集客ツールを使う際も同じことが言えます。
猛スピードで駆け抜けるデジタルな時代にそうならないためにもリアルタイムで最新のマーケティング技術を活かした対応をとらなければなりませんが、リース契約の場合、中々フレキシブルに対応してもらえることが少ないです。このことからリース契約のホームページ制作会社がきちんとした対応してくれない場合どうでしょうか?
時代に取り残され、反響も少ないただのお飾りになってしまったホームページをそのまま残すことを望まれる先生はいらっしゃらないと思います。通常は、他社に乗り換え、ホームページの立て直しといった行動に出たいはずです。
しかし、上記で説明しました通り、リース会社との契約は期間中NGのため乗り換えることができません。何もできなければ、反響も少ないただのお飾りになってしまったホームページで、契約の残存期間をやり過ごさなければなりません。
これは集患や増患のチャンスをみすみす潰していることと同じです。
弊社のような、リース契約ではなく通常のホームページ制作形態の場合、病院やクリニック、歯科医院等で1~2年使用して思ったほど反響がなかったといった形であれば、他社へ乗り換えることが容易にできます。
乗り換えをかけた場合でも、元の契約がリース契約のようなキツイ縛りがあることは少ないので、その費用を含めても、リース契約の総額を超えることは通常ありません。
制作会社ではなく営業会社
【詐欺】や【悪徳】と言われるリース契約の場合、その殆どのホームページ制作会社は、テレアポスタッフや営業スタッフが中心となり、営業に特化した会社といったことで、通常はマーケティングの『マ』の字も全く分かららず、酷いところではビジュアル的なセンスもゼロといった形で、ただ単に契約だけを取りに行くといったものが多いですから、このよなところでまともなホームページは制作できません…
またリース契約の場合、ホームページ制作会社は、その契約分の総費用(例えば、年間60万円で5年なら300万円)から一部手数料を引かれた金額をリース会社から一気に受け取ります。
こうなってしまうとホームページ制作会社は、先生から『ここを直して欲しい』、『あそこを追加して欲しい』と言われても、運営に力を入れる仕事を請け負うことでは全くお金が発生しないことからリース契約のホームページ制作会社では、そのような業務はコストアップになる全く意味がない仕事となりますので、上記で触れました【中々フレキシブルに対応してもらえることが少ない】といったことに直結します。
長くなりましたので、次回【病院やクリニック、歯科医院等でのホームページ制作に関わるリース契約でのトラブル内容】を紹介していきます。
上記で触れている内容につきましては、真面目にリース契約を基にしたビジネスをされているホームページ制作会社もありますが、非常に少ないのが現状だったため、警鐘としてお知らせしております。
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