平素は格別のお引き立てを賜わり、 厚く御礼申し上げます。
アベノマスクが粗悪な不良品として回収されるといったことに陥り、未だアベノマスクは手元に届かない状態ですが、そんなことを嘲笑うかの如く、市場に使い捨ての不織布マスクが出回り始めました。
中国での新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が抑えられたことにより、中国でダブついたマスクが日本にも漂着している状態ですが、世界を見てもまだまだ新型コロナウイルスの感染拡大の脅威が残っていることからマスクの争奪戦は繰り広げられている状態です。
そのマスクの供給の中で1つ大きな落とし穴が待っていました。
それは、粗悪な不良品のマスクです。
マスクに限らず中国製品は昔から安かろう悪かろうで物量でおしてきた感じはありますが、昨今はそれもある程度改善してきたのですが、今回のマスク争奪パニックにより、昔の中国製品の悪い部分が露呈してしまいました。
この粗悪な不良品のマスクの震源は、EUが最初です。医療大国ドイツがマスクなどの医療用品の輸出禁止の号令を出すと、EU内でドイツから医療用品を融通していた各国は入手を絶たれ、我先にと中国からの調達に乗り出しました。
感染の隠蔽や拡大の責に負われている中国はこの状態を好機と考え、武漢ウイルスと命名されたウイルスが発生した国の汚名返上を狙い、マスクの大量供給を始めました。
その結果、中国政府が認めた工場以外でもマスクが作られたことにより、クリーンルーム(防塵室)で製造されている保証がないことから、マスクの品質管理や品質保証ができないといったことで、アベノマスクでも話題になりましたマスクが汚れていたり、髪の毛やゴミが混じっていたりと不衛生なマスクが大量に出来上がり、それをチェックするところが生産数に全く追い付かず、未チェックの粗悪な不良品のマスクが大量に積みあがりました。
粗悪な不良品のマスクができるもう一つの理由として、これだけマスクを短時間且つ大量に供給すると原料も不足気味になり、その原料の仕入れ値が高くなります。余りにも供給しすぎてマスクの不織布フィルター原料でもあるポリプロピレンの【メルトブローン布】が、新型コロナウイルス以前の20~40倍に高騰しているため、粗悪な不良品のマスクのマスクではメルトブローンが全く使われなかったり、適量には程遠い少ない(薄い)量しか含有されてなかったりして、きちんとマスクとしての機能を果たさないといったことです。
これでまず最初に反応したのがEUのオランダです。オランダは、3月第4週に中国から到着したN95のマスク130万枚のうち、半分弱に当たる約60万枚が規格テストに不合格で、マスクで1番重要な濾過機能(PFE、BFE、VFE)が低いという理由から残りの全ても処分すると発表。その他のEU諸国でも同じような問題が勃発し、中国政府が4月18日付けで輸出マスクの管理を厳しくしたのです。
新型コロナウイルスの治療病棟以外の一般的な内科や整形外科、歯科などで使用されるKN95やN95以外のサージカルマスクに至っては、ドラッグストアで販売されるマスクよりも一段と厳しい規格のパスが求められますが、中国政府の規制管理として具体的には、”医療用か否かの明記”と”包装は小売りのできる形か”といったものです。
この規制管理によって、これまでのように簡単にマスクは輸出はできなくなりましたが、その規制の網をいち早く潜り抜けた粗悪な不良品のマスクが今、大量に日本へ上陸しているわけです。
ドラッグストアでは、ブランディング戦略がありますので、このような粗悪な不良品のマスクをお客さんに売ることはブランドイメージを著しく傷つけるので、それはできません。粗悪な不良品のマスクか否かを判断するのは、中国からの輸入品の場合、中国政府が認めた工場できちんとした原料にて適正に生産され、それが公的機関によって検査され、規格をパスしているかといったことです。
またきちんとした規格をパスした中国製の正規品だったとしてもドラッグストアに卸す際、上記でも触れました原料高騰のおり、安い金額では中々卸してもらうことができません。では、実際にドラッグストアも金額を上げて販売すれば…といった感覚もありますが、マスク不足が深刻だった3月、関西を中心に広く展開するスーパーが販売金額を上げたところネットで話題になり、その後炎上した記憶が新しいです。
このような炎上騒ぎは、企業が一番嫌がることですから、そのスーパーの同じ轍を踏みたくないといったドラッグストアは、原料の高騰と品質保証の担保ができないこと、販売金額を上げられないことから未だにドラッグストアではマスクが品薄状態となっております。
粗悪な不良品のマスクが中国から大量に日本へ輸入されましたが、ドラッグストアに見向きもされないことから大量のこれらのマスクの余剰を捌くため、その矛先(卸先)を街角の用品店や飲食店といった通常小売店へ変更されそして営業をかけた結果、ゴールデンウイーク前から街角のお店やレンタルスペースの露店などでマスクが安く出回り始めました。もちろん全てのマスクが粗悪な不良品のマスクということではないと思いますが、高頻度で粗悪な不良品のマスクが混じっている可能性が高いのです。
緊急事態宣言で今まで巣ごもり的で外出する機会が減っていたためあまりマスク着用の機会が少ない状況の中、今後は緊急事態宣言が解除され、街に人が溢れ始めます。緊急事態宣言が解除された後も当分の間は、SD(ソーシャルディスタンス)や不要不急の外出自粛、マスク着用は続くと予想されます。
ゴールデンウイーク前後に入ってきた粗悪な不良品のマスクを含めたマスクの在庫は5月末くらいには無くなり、6月以降は
・マスク原料のメルトブローン高騰継続
・緊急事態宣言解除後の外出増加
といったことから日本にやってくるマスク数も減りながらも使用する機会は増えるといったまたマスクの需要と供給のバランスが崩れる装いを呈しています。もちろん国内メーカーや異業種の参入からマスクは少しずつ増えるとは思いますが、絶対数足りません。
新型コロナウイルス以降、マスクの価格は不安定に上がったり下がったりを繰り返しています。6月以降高騰せず、ある程度の供給を期待しながらも、その中で買い占めや高額転売が再燃しないことを祈るするほかありません。
安売りで購入したそのマスク…本当に大丈夫でしょうか?品物が安くなるには必ず理由があります。今一度、適正なマスク利用で大事な人に「うつさない」といったことを考えた上で、購入いただければと思います。
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